2012年3月29日木曜日

嘉田知事からの推薦文

当院を取材していただいている写真家の國森康弘さんの本「みとりびと」が出版されて一か月あまりが経ちました。
本をご覧になられた方々から多くの反響があります。

本当に丁寧に取材をしていただき、素晴らしいものに仕上げていただいたと思います。

そのような矢先、県庁から連絡がありました。
知事が推薦文を書いていただいたそうです。
この推薦文は、滋賀県健康福祉部 医療福祉推進室から医療、福祉関係機関へ「みとりびと」のチラシとともに1000ヵ所に配布されるそうです。

ケアマネさん勉強会

昨日、老人ホーム「もみじ」さんで開催されたケアマネさん同士による勉強会に参加しました。

永源寺地域で活動しておられるケアマネさんと意見交換を行いました。
皆さん地域の皆さんのために工夫をこらしながら活動されています。

医療だけでは解決できない問題も、介護や地域のつながりなどいろんなネットワークを使うことで解決できることがあります。
普段から、多職種の皆さんと「顔の見える関係」ができていることが、地域住民の皆さんの安心につながることができると信じております。






永源寺診療所では、地域の皆さんが安心して生活できるよう在宅療養支援を行っていきたいと思います。

2012年3月25日日曜日

地域情報紙

今日の新聞折り込みに入っている地域情報紙「湖国とりびゅぬ」に当院の紹介を載せていただきました。

編集者の方には、「永源寺診療所のPRを書いて下さい」と頼まれていましたが、うちの紹介は最後の数行程度しか書いていません。


2012年3月23日金曜日

呼吸器リハビリ

外来ではインフルエンザもほとんどなくなり、春ですね。
在宅でも暖かくなって活動的に動かれる方がおられます。患者さんの同意を得てブログに掲載させていただきます。

症 例:82歳、男性
疾 患:慢性呼吸不全のため在宅酸素療法中
冬の間は呼吸器感染のため、急性増悪することが何度かあり、先日も発熱したため緊急往診で点滴などを行っておりました。
状態が悪くなると、呼吸回数も増えてほとんど会話ができないぐらいになります。
昨日、伺ったときには奥さん曰く「少し落ち着きました」とのこと。食事も食べられ、会話も長い文章が話せる程度にまで回復したそうです。

春休みで早く家に帰っている小学生のお孫さんが一緒に歌を歌おうと、おもちゃが置いてありました。

呼吸器リハビリというと、腹式呼吸や下肢筋力をつけるなど総合的なリハビリが必要です。
在宅酸素療法を行っている患者さんでは、なかなか呼吸器リハビリが行うことができておりませんが、歌を歌うのもいいのかな?と思いながら「お孫さんと楽しんで下さい」とアドバイスしてきました。
正直、歌うのは難しそうですが、在宅では家でもできることをいろいろ探してもらっています。
 
 

2012年3月22日木曜日

春ですね

今日、往診に伺った患者さんのお宅の庭に花が咲いていました。
梅と馬酔木・・・春ですね。

2012年3月21日水曜日

昨日の滋賀報知新聞

昨日の滋賀報知新聞社説より


***********以下、引用************
■平成24年3月20日(火) 第16218号

最期の微笑みの意味を写真集から学びたい

いまも忘れられないショッキングな写真がある。若き日の写真家・藤原新也氏が、インドのガンジスに水葬された人間の死体を犬が食べている写真を撮ったのだ。そこには死者の尊厳など微塵もなく、あっけらかんとした物〈死体〉があるだけだった。
 そんな写真と対極の写真集がこのほど、農文協(東京)から出版された。写真家でジャーナリストの國森康弘氏の写真集“いのちつぐ『みとりびと』”(全4巻で各巻1,890円・税込)である。
 東近江市(旧永源寺町)君が畑集落には、お年寄りがたくさん住んでいる。自分の住みなれた君が畑で死を迎えたおばあちゃんの目から、うっすらと涙が流れていた。その涙には、すべての思いが積もっていたことだろう。
 このような豊かな旅立ちを支えているのが、訪問診療を行っている永源寺診療所の花戸貴司医師らだ。同医師は、患者の患部を診るのでなく、その人の人生と生活そのものを診ていく。國森氏が花戸医師に同行して、温かな看取りの現場を次々に写真に収めていった。
  県の世論調査(平成21年度)では、県民の半数以上が「自宅での介護」を望んでいる。しかし22年の死亡者のうち、自宅は15%に過ぎず、約8割が病院で 死を迎えている。現在、在宅医療を行っている診療所は80か所で、うち東近江市は11か所。訪問看護ステーションは70か所で、うち東近江市は10か所に 過ぎない。
 自宅で最期を迎え、笑顔で旅立つ國森氏の写真集をみていると、改めて東近江市に花戸医師らがいてくれる幸せを感じずにはいられない。自分らしい最期とはなにかを考えさせてくれる写真集である。

 ***********引用終わり************

在宅を知ってもらえる機会を与えていただいた滋賀報知新聞さんありがとうございました。

ダウン症の日

今日、3月21日は「世界ダウン症(21トリソミー)の日」です。

小児を診察する機会が多かったので、今までたくさんの21トリソミーの患者さん、そしてその家族とお出会いしました。
21トリソミーの方は、愛らしく、とても素直な性格です。
ご家族も皆さん穏やかな方が多い。

しかし、21トリソミーの方は、様々な障がいを合併することが多く、周囲のサポートが必要です。
家族だけでサポートするのも限界があります。
若年からのサポートが必要になるため、介護保険など公的サービスを利用できない場面も多々あります。

具体的な支援はもちろんですが、まず必要なことは、「理解」です。
多くの方に21トリソミーのことを知ってもらい、見守ってもらう。
可能であれば、本人が自立できるような支援をする。
そして必要であれば、手厚いサポート。

このような世の中になることを期待しています。

くり返し書きますが、今日は「世界ダウン症(21トリソミー)の日」です。

2012年3月17日土曜日

服薬指導

普段、服薬指導というと院外処方して薬剤師さんに指導してもらうことも多いのですが・・・

先日、いつも外来にかかっているCさんのおうちから電話がありました。
「おじいさんの具合が悪く、熱を計ったら39℃あります。動けないので先生往診に来ていただけますか」と奥さんからでした。
Cさんは、普段から幻聴が聞こえ薬を飲まないと興奮されてしまいます。ご飯も食べられないようでしたので往診に伺いました。
お家に着くと、Cさんが布団で休まれていました。「先生、すまんな」と私のことはちゃんと覚えていただいているようでした。
Cさんを診察すると誤嚥のようですが、それほどたいしたことはなさそうでしたので採血と注射だけで済みそうでした。

ふと壁に目をやると、カレンダーの下にCさんに対して私が書いた「覚書」が貼ってありました。
以前、外来受診された時に奥さんが「先生、『薬を飲みたくない』って言うんです」と相談された時に書いたものです。丁寧に印鑑まで押して、Cさんと約束したことを思い出しました。

「これのおかげでちゃんと薬を飲んでくれるようになったんです」と奥さんがお褒めの言葉をいただきました。
自分ではそんなたいそうなことをした覚えはないのですが、ちょっと嬉しくなりました。

2012年3月14日水曜日

春の訪れ

永源寺のとあるところに「セツブンソウ」の生息地があります。
環境省の準絶滅危惧種に指定されているものです。

今日の日差しはとても暖かく、昨日降った雪もとけはじめ春の訪れを感じました。
ようやく春になるのでしょうか。
毎日が楽しい季節です。


2012年3月13日火曜日

小学校で講演

当院で往診している患者さんが小学校で自分の体験談をもとに講演会を開かれたそうです。
病気を抱えていても、頑張っている姿をみた小学生の皆には、得られたことも多いと思います。
http://www2.higashiomi.ed.jp/tamasho/index.php?page_id=0

今後もこのような活動を支援していきたいと思います。

2012年3月12日月曜日

冬に逆戻り

今朝は、寒かった・・・

朝起きて外をみると一面の雪景色です。
3月中旬になっても、まだ雪が降りました。

永源寺では、未だにインフルエンザが流行しています。
寒暖定まらぬ季節です。
皆さん、体調くずされぬ様お気をつけ下さい。

2012年3月10日土曜日

患者さんの家族からのメール

昨年、在宅で亡くなられた患者さんの家族から一通のメールをいただきました。
了承をいただきましたので、引用させていただきます。

**********(以下引用)****************
國森さん(写真家さん)
藤澤さん(お寺の住職さん)
花戸さん

こんばんは。
突然失礼いたします。
早いもので先週の日曜日に 母 ○○の一周忌ということで藤澤さんはじめ
親戚の方々にお参り頂きました。信照さん、
メールで申し訳ありませんが本当にありがとうございました。

法事の時にお話の中でも取り上げて頂きましたが母が花戸先生にお世話になり
そして看取りという昔ながらの家族のあり方をカメラを通して写真絵本という
形にして頂きました國森さんに感謝いたします。

今回、國森さんの『みとりびと』を見させて頂き、どのご家族も最期が何故か
幸せそうに見えました。今は残された私たちもこれで良かった、最期を自宅で
看取れて良かったと思っております。
(本人もそう思ってくれただろうと思います)

この度は、本当にありがとうございました。

**********(引用終わり)****************
在宅でお亡くなりになられてから一年が経ちます。

在宅での介護は大変だったと思いますが、振り返って「家でよかった」と言っていただけるのが我々にとってもとても嬉しく思います。
家族の方の生の声が、私たち、そして今、介護をされている方々の支えになると信じています。
これからも永源寺全体が人生の最期まで家で過ごすことができる地域になるように努力したいと思います。

Mさん、メールありがとうございました。

2012年3月6日火曜日

本に紹介されました

「いなか暮らしの本」で当院が紹介されています。
http://tkj.jp/inaka/2012Apr/


この本の中で 〜安心!家庭医のいる田舎〜
のコーナーだそうです。
いなか暮らしの人にとっては、大病院よりも家庭医のような存在のほうがいいですよ。
というような主旨らしく、紹介していただきました。

私自身も田舎に限らず、健康管理をする上で一番大切なのは、医師と患者さんの人としてのつながりあい、信頼関係のようなものだと思っています。

2012年3月4日日曜日

今朝の新聞

朝日新聞に当院を取材されている写真家の國森さんと写真絵本が紹介されていました。
すばらしい。

2012年3月3日土曜日

あじろがさ

先日より、往診に行っている方です。
とある病院で、がんの手術をされ帰ってこられました。
がんは進行がんで手術でもとりきれなかったようです。
高齢のため抗がん剤治療は希望されず、家に帰って来られました。

ここまで書くと、治療を諦めて家に帰ってきた人・・・
と思われるかもしれません。

この方、とある宗派のお坊さんで若い頃は厳しい修行を積まれていたそうです。
どうしても家(寺)に帰りたいということで帰ってこられました。
帰ってからもベッドで休まれる時間も多いのですが、寺におられるときは「住職」そのもののふるまいです。
やはり、自分の居場所があるのがいいのでしょうか。

往診から帰り際、玄関に笠がかけてありました。歴史のありそうな笠が並んでいます。
今回の在宅療養は、最後の修行でしょうか、、でも本人はいたって平穏です。

家に伺うとその人の歴史がわかるといいますが、今回は過去の歴史だけでなくその先にある悟りの世界に導いていただけそうな往診になりそうです。

やはり在宅では、病気を診るだけでなく、その人らしく生活していただくことが我々の仕事に求められているように思います。


当院の在宅医療について

   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...