2018年12月31日月曜日

当院の在宅医療について

当院では在宅診療を積極的に行っております。
ここ14年間の実績をまとめました。


     死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数
2005年    12           66          492
2006年    17           70          553
2007年    12           69          546
2008年    22           89          736
2009年    22           98           1136
2010年    25            112           1293
2011年    23            121           1320
2012年    29            131           1571
2013年    27            141           1585
2014年              33                                      144                                   1464
2015年      36            151            1359
2016年      36            141          1682
2017年      30                                      133                                    1481
2018年    24                                      114                                    1285


 永源寺地域全体では病院も含め、年間60人程度の方が息を引き取られています。当院は入院施設はありませんので、私が死亡診断書を書いているのは、主に在宅の方です。つまり、地域の半数以上の方が病院以外で息をひきとられている。永源寺はそんな地域になっています。
 永源寺診療所には、とびぬけて素晴らしい医療機器や、大勢の医療介護スタッフがいるわけではありません。どちらかというと、山間農村地域にありがちな限られた医療機器しかなく、人材も不足しています。しかし、私達が重要視していることは、診療以外のこと、つまり「対話」です。
 外来の時から本人には「ご飯が食べられなくなったら、どうしますか?」と自分の人生の最終章の希望をお伺いしています。また、病院がいいか、在宅にするのかの判断は、私達が在宅医療を勧めることはほとんどなく、本人と家族の対話に参加させていただいている程度です。そして、在宅療養を選択されても、ご家族には「できるだけ仕事を休まないでください」「介護は我々のチームで行います」というようなお話もしています。
 つまり、こちらが「なにがなんでも在宅で」と勧めることはありませんが、本人・家族が「最期まで家で」と選択される方が多くなっているようで、最期まで家にいることが当然のことのように思っておられる人が増えているように思います。
 もちろん、このように充実した在宅医療が提供できるのも、私個人の力というよりも、地域の専門職と、地域の皆さんのおかげだと思っています。

 高齢化のすすむ永源寺地域ですが、地域の皆さんが安心して生活できるよう、そして対話を通じて「看取りの文化」がさらに定着するよう、これからもお手伝いができればと思います。

今年一年ありがとうございました。
皆様、どうぞよいお年をお迎え下さい。

2018年12月3日月曜日

2018年11月30日金曜日

山上小学校でがん教育

11月も終わりですね。
診療所の活動は外来診療や在宅診療だけでなく、いろなことをしています。
その一つに小学校での授業あります。
昨日、山上小学校で「がん教育」の授業を行いました。

4年前から、のことと命の大切さを山上小学の6年生の皆さんに話をしています。
私が学校医をしている山上小学校では、毎年春に各学年に「いのちの授業」をしています今回は、それとは別の、6年生に絞った「教育」の話です。

皆、知っている子達ばかりです、なかにはおじいちゃやおばあちゃを訪問診療していたり、家族と一緒に看取りを経験した子もいます。

授業ではの話はもちろです
に限らず、世の中には病気や障いを抱えた人たくさいる
意識していないかもしれませ、いろな人たちと一緒に暮らしている。
また、今の命は先祖代々受け継がれた命のバトンがつながっていること。
その受け継がれた命を大切に、自分たちでもできること何かあるはず。
今、もらった命を次の世代につなげよう・・・

なことを話してきました。

すぐには結果出ることではありませ、子ども達と一緒に考える機会になりました。



2018年11月25日日曜日

輪つなぎを開催しました

11月22日、永源寺コミュニティセンターにて地域の多職種連携会議「輪つなぎ」を開催しました。

企画委員による啓発劇、ワールドカフェ方式によるグループワークなどを行いました。

当日は、医療・介護の専門職だけではなく、民生委員さん、自治会長さん、ボランティアグループ「絆」さん、郵便局さん、JAさん、移動販売さん、散髪屋さん、駐在さん、消防署さん、栄養士さん、小学校の先生、中学校の先生、図書館さん、お寺さん、そして行政さんなどなど・・・
多くの方に参加していただきました。

年を取っても、病気になっても、認知症になっても住みやすい永源寺地域を目指して、いろんな人たちと共に頑張っていきたいと思います。




熊本から行政視察に来ていただいた、水俣病保健課の皆さまありがとうございました。

2018年11月10日土曜日

ちょっときてえな講座に伺いました。

今日は午前の診療後、能登川地域の桜ヶ丘福祉の会にお招きいただき、お話をさせていただきました。



男性の方から「いつも孫がお世話になっております」と声をかけていただきました。
伺うと、いつも受診してくれている女の子のおじいちゃんとのこと。
不思議なご縁にびっくりしました。

本日は、お招きいただき、ありがとうございました。

2018年11月9日金曜日

チーム永源寺全員集合!のお知らせ

朝晩が寒くなり、山々の紅葉もだいぶ色づいてきました。

チーム永源寺では、非専門職を含めた多職種が毎月集まり会議を開いていますが、今回は地域の皆さん全員集合!です。

日 時:11月22日(木) 19:00〜21:00
場 所:永源寺コミュニティセンター
     http://www.city.higashiomi.shiga.jp/0000004782.html

今回は、地域の専門職・非専門職ということだけではなく、地域で商売を営む人たちと繋がろうと、小売店さん、郵便局さん、農協さん、パーマ屋さん、その他いろいろな人たちに声をかけています。

夜遅い時間ですが、よろしければ、皆さまどうぞお越しください。


2018年11月1日木曜日

長浜東中学での道徳教育

昨日、花戸の母校である長浜市立東中学で命の教育・全校道徳の講演を行いました。


2時間という長い時間でしたが、生徒さん達も熱心に話を聞いていただきました。
このような機会をいただき、本当にありがとうございました。

同校のHPにも様子がアップされていましたので、リンクを貼っておきます。

http://www.higashi-ms.nagahama.ed.jp/wordpress/?p=1315


2018年10月16日火曜日

10月21日 甲賀市でお話しさせていただきます

10月21日、甲賀市の県立陶芸の森 信楽ホールにおいて、甲賀市人権教育連続セミナーでお話しさせていただきます。


どうぞよろしくお願いします。

2018年10月15日月曜日

地域共生社会推進全国サミットでお話しさせていただきます。

今週末に長久手市で開催される「地域共生社会推進全国サミット in ながくて」でパネリストとして参加させていただきます。

永源寺地域の活動を全国の皆さんに紹介してまいります。


なお、当日は花戸が留守のため、代診医による診療となりますので、ご了解ください。

2018年10月13日土曜日

11月4日 がん診療公開講座で話をします

11月4日に開催される「がん診療公開講座」でお話をさせてていただきます。


滋賀報知新聞さんにも紹介していただきました。

どうぞお越しください。

2018年9月30日日曜日

2018年6月13日水曜日

当地域の活動が南日本新聞に掲載されました

6月8日、鹿児島県の地方紙 南日本新聞さんに当地域の活動を紹介していただきました。
田舎の地域での細々とした活動ですが、地域だからできることを発信していければと思います。


2018年5月29日火曜日

学校健診・いのちの授業3年生、4年生

私が学校医をしている山上小学校では、内科健診と一緒に各学年一時間ずつ時間をいただいて「いのちの授業」というものをさせていただいております。


今日は、3年生と4年生の健診でした。児童の皆さんには、タバコや睡眠、テレビ、ゲーム、スマホなどの生活習慣のお話をさせていただきました。




皆さん真剣に話を聴いていただき、楽しく話をすることができました。
今日は楽しい時間をありがとうございました。


2018年5月28日月曜日

とある講演会で

先日、とあるところで医学生さん向けに地域医療について話をしてほしいという依頼があり、行ってきました。

学生の頃から、タイやカンボジアに行ったり、日本でも田舎で活動されている先生のところに行くなど「熱く」「意識高い」医学生、看護学生さんです。
そんな中で、私の活動をしゃべってきたのですが、まぁ「すごい」「素晴らしい」「このように地域とのかかわりを目指したい」という意見がでるのですが、なんとなく私と違うんです。
たしかに、困っている人を助けたい、自分の力でできることに挑戦したい、という気持ちもわかりますが、とても意識高いんです、自分がやりたいというような自己満足に浸っているように思うんです。
確かに、私が学生の頃にも同じような人がいました。
田舎や海外に行って、「こんなに困っている人がいる」って言います。
でも、活動しているんですが医者になると目立たない存在になってしまっちゃってる。

これは批判ではなく、個人の行動に落ち着いちゃってるんです。

以前は、疾病も含めて、高齢者、障がい、貧困、ひとり親家庭などはごく一部の存在、マイノリティでした。
しかし、世の中は変化しています。高齢化は進み、あたりまえのように貧困は存在します、今まで働かなかった女性や高齢者まで「働け」って言われています。

感じるのは、傍目にみていて困っている人たちがメジャー(多数派)になりつつあるんです。

実は、皆さんがやろうとしている行動は、決してスキマ産業のようなものではなく、医者としての本流となるべきものなのです。

だから、個人としての行動ではなく、世の中を変えるような存在になってください。
そのような話をさせていただきました。



2018年5月26日土曜日

学校健診・いのちの授業5年生

花戸が学校医をさせていただいている山上小学校では、毎年内科健診のあと各学年一時間ずつ「いのちの授業」の時間をいただいております。

昨日は5年生にAEDを使った心肺蘇生法の授業を行ないました。授業では全員がトレーナーを使って胸骨圧迫とAEDの使用方法を体験し、BLSにおける一連の動作の確認を行ないました。5年生の皆さんは、大変興味深く参加してくれたことと思います。

今回は技術を習得するということ以前に、「具合が悪そうな人、困っている人を見かけたら、知らんぷりをせず助けよう」「君たちも人の命を助けることができる」ということを確認させていただきながら、楽しく参加していただきました。

注:写真は許可を得て撮影させていただきました。






2018年5月22日火曜日

学校健診・いのちの授業

花戸が学校医をしている東近江市立山上小学校で学校健診を行ないました。
学校健診は主に内科と整形の診察のみを行なっているところが多いと思いますが、山上小学校では、特別に各学年に一時間ずつ授業の時間をいただいて、花戸が「いのちの授業」を行っています。





今日は、1年生と2年生です。子ども達には聴診器でお互いの胸の音を聴いてもらいました。





君たちの心臓は、君たちが産まれたときから・・・ではなく、君たちがお母さんのお腹の中にいる時から今まで一度も止まることなく動き続けています。
それは君たちだけじゃなくて、先生や君たちのお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、皆一緒です。
でも、心臓は一人に一つずつしかないから、止まってしまうと元には戻らない。
だから、大切にしなければならないんだよ。

そんな話をさせていただきました。

子ども達には、自分たちの健康とともに、人の命の大切さを感じてもらえたのではないかと思います。

2018年3月3日土曜日

週刊朝日さんに掲載していただきました。

週刊朝日さん(3月9日号)に記事を掲載していただきました。





記事にも書いていただきましたが、医者一人でできたことではありません。
地域の人たちとともにつくりあげてきた文化だと思います。
これからは、そのような地域の文化を共有できるような「(地域の)かかりつけ医」の存在が必要だと思っています。

記事は下記でも読んでいただけます。

https://dot.asahi.com/wa/2018030100019.html

週刊朝日さん、ありがとうございました。

2018年2月15日木曜日

朝日新聞さんに掲載していただきました。

朝日新聞さんの生活面で紹介していただきました。

https://www.asahi.com/articles/ASL254FKLL25PTFS001.html



この地域だからこそできることを、これからもやっていきたいと思います。

2018年2月9日金曜日

熊本県で講演を行います

2月25日、熊本県医師会さんにお招きいただき「かかりつけ医の在宅医療機能強化研修会」でお話をさせていただくことになりました。

どうぞよろしくお願いします。

2018年1月19日金曜日

最期も笑顔で

私が永源寺地域でお出会いした患者さんたちから学んだことを一冊の本にまとめました。


「最期も笑顔で」(朝日新聞出版)



当院の在宅医療について

   ここ19年間の実績をまとめました。      死亡診断書枚数   在宅患者さん人数   訪問診療・往診のべ回数 2005年    12           66          492 2006年    17           70          553 2007年...